Heal the Bayで活動をしていると、Storm Drain Systemという言葉をよく耳にする機会があります。
これはLAの排水システムのひとつです。
一つ目はみなさんが生活する上で出る排水、生活排水システム(Sewage Drain System)。家の中で使った水(キッチンやバスルームで使った水)はいわゆる下水のことですね。これらは浄水されてから海に排出されます。
もうひとつの排水システムが、雨水排水システムです。街中でこのような口が道路わきにあいているのを見たことがあるのではないでしょうか。この穴をCatch Baisns といいます。ここには雨水やスプリンクラーやプールなど家や建物の外で使われている水が流れ込み、ほとんど処理されないまま海に排出されます。
この雨水排水路の目的は、洪水を防ぐこと。現在の干ばつ下では考えにくいですが、実際LAにも洪水が起こりました。
ロサンジェルスの町のほとんどが、道路などのコンクリートでカチカチの堅い表面に覆われており、これでは、雨が降っても地下に浸透していきませんね。地下に浸透していかない水をRunoff(表面流下)といいます。大地が水を吸わないので、Runoffはあっという間に街に広がって洪水を引き起こしてしまいます。
洪水を防ぐためにこの雨水排水システムが考案されました。雨水を街の中から出すことが一番の目的なので、フィルターをつけていません。なので、雨や水以外のもの、ポイ捨てされたタバコの吸殻、ゴミ、動物の糞なども全部上の写真(Catch Baisns)から排水路に入り込み、Outfall(放流口)と呼ばれる土管からビーチに吐き出されます。
Heal the Bayでは、雨が降ったあと3日間は海に入らないこと、Outfallから100フィート離れたところで泳ぐことなどを奨励していますが、理由はこれでわかっていただけたと思います。
私たちが定期的に行っているビーチクリーンアッで拾うビーチのごみはこのStorm Drain Systemから流れ着いたものです。このビーチクリーンで拾い集めるゴミは、決してビーチに来た人たちだけが落していったものでありません。LAの内地から排水路を流れて辿り着いたものなのです。そして、タバコの吸殻が一番多く拾われるごみのひとつです。
これでビーチにゴミが流れ着く過程がわかっていただけたかと思います。道路に落ちているゴミの行き着く先は海です。LAの貴重な観光資源、そして魅力のひとつの海、世界と繋がっている場所をきれいに保ちましょう。
詳しくはterumiさんのブログ投稿をご覧下さい。