雨が降ったら・・・

先週も雨が降りましたね。冬とは思えない暖かさですが、さすが冬、雨季ですね。去年より雨が降る回数が多いと思いませんか?

1390513024713この調子で週に1回ほど雨が降ってくれるといいのですが。

さて、ひどい干ばつが続くカリフォルニアですが、雨がもたらしてくれるのは貴重な水資源のみではありません。雨が降ることで、ビーチにごみが流れ着き貴重な水資源を確保する妨害になります。よくある質問とその回答をまとめました。

―雨が降ることっていいことでしょ?

もちろん、干ばつ続きのカリフォルニアにとってはいいことです!でも、雨が降ることで街の中に落ちていたごみがすべてビーチへと押し流されてしまうのです。

―雨と汚染の関係は?

ロサンゼルスは海に面するコンクリートのボウルのようなもので、雨が降ると道路上に落ちているもの・・・化学物質、金属、ペットの糞などなどすべてを一緒くたにして雨水用の排水路に流れ込み、それがやがてビーチまで行き着くのです。それらのごみや化学物質、バクテリアなどが海に流れ込み汚染の原因となるのです。

-雨水用の排水路はなぜごみが海に流れ着かないような設計になっていないの?

現状からは想像もできないでしょうが、昔はロサンゼルスでも大洪水が起こりました。そこで、エンジニアの皆さんは2,800マイルにも上る雨水用の排水路を洪水が起こらないように、それだけを目的とした排水路を設計しました。雨水ができるだけ早く海に流れ込むように、それだけに焦点を置いて作られたのです。そのため、ごみが流れるとか化学薬品が海に届く前にきれいにされる、ということにはまったく注意を払って作られていません。

―汚染による経済的な影響は?

毎年サンタモニカには5000万人もの観光客が訪れます。つまりビーチを中心とした観光産業によってロサンゼルス・カウンティは毎年300億ドルもの収益をあげているのです。汚い海やごみがたくさん落ちているビーチになんて、観光に行きたくないですよね?海やビーチが汚くなることで観光業が圧迫されるのです。

―1回の嵐でどのくらいのごみがビーチへ押し流されるの?

LAカウンティ全体で1インチの雨が降ると平均で約100億ガロンのごみが出るとされています。

―こうしたごみや汚れは海の生物にどんな影響を与えているの?

幾千もの海洋生物がごみを食べて窒息死したり、絡まって身動きができなくなったりしているのです。また、化学物質や金属が水に溶け込んだことで水質が悪くなり新しい命が生まれにくい環境になってしまっているのです。IMG_0509_ss-600px

―ヒトに対する影響は?

海に入って遊ぶ人、サーファーなど、海水に顔をつけると健康を害するリスクが高まります。ウィルス性胃腸炎、耳への感染症、呼吸器感染症、湿疹などを発症する可能性があります。UCLAの疫学研究所の発表では、雨水排水路口の近くで泳いだ場合とそれ以外の場所で泳いだ場合、雨水排水路の近くで泳いだ場合のほうが2倍感染リスクが高まるということです。

―雨が降った後の対処方法

  • 雨が降った後2時間は海に入らないこと!雨水排水路付近は5日は間を空けたほうが適切とされています。
  • 排水路口から100ヤード離れた場所で海に入ること。またピアなどは水がよどむのでそういう場所からも100ヤード離れること
  • Heal the bayのビーチリポートカードを見て、水質をチェックする。

―日常生活の中でできること

  • 使い捨てのものの購入を控える。食品の包装が少ないものを買う。
  • ごみはごみ箱の中へ!道に落ちているごみは雨が降ると最終的にすべてビーチに辿り着いてしまいます。街の中だとしても道にごみを捨てるなんて言語道断ですよ!吸殻、ファストフードのパッケージ、ペットボトルがビーチクリーンアップをしたときのトップ3で拾われるものです。
  • 芝を敷かない。私たちが消費している水の半分の量が芝の水遣りに 使われています。乾燥した天気の元、水を無駄使いしているだけではなく、農薬や肥料などにより水質を下げています。
  • 雨水の再利用をできるだけする。雨水タンクの設置を数多くの市や町が奨励しています。

―Heal the bayを通じたサポート

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